ステロイド連用に伴う皮膚炎の特徴（アトピー性皮膚炎とは関係がないことも・・・） | 美保薬局

東京都　２０代　女性

　皆さん左の写真で何か気がつきませんか？

そうです
　背中の中心から上は正常な肌が見られます
逆に炎症がある部位の特徴はどうでしょう？
　背中の両端と腰にひどい炎症が見て取れます。
そうです、手の届く部位の炎症がひどくなっています。
　つまり手で掻き壊してしまう部位にステロイド軟膏を使用していたため、ステロイド軟膏を使用できる部位（手の届く部位）に炎症が集中しているのです。

　ステロイド軟膏は初期の炎症や痒みを抑えるためには非常に良いお薬です。ですが、根本的な原因を改善せずに長期使用していると、ステロイド軟膏の効果が薄れたり、ステロイド軟膏の使用を中止することで、ステロイド軟膏を使用していた部位に一致してひどい炎症症状が出ます。

　
　写真のお客様はもちろん初めから上記のような症状ではありませんでした。徐々にステロイド軟膏を使用する部位が広がり、手の届かない（ステロイド軟膏を塗っていない）部位だけは肌荒れが見られません。

　ステロイド軟膏を長期連用していて、湿疹や皮膚炎が徐々に悪化されるお客様の多くは、
　「自分はアトピー性皮膚炎だ。」
と思われている方がほとんどなのですが、実際はアトピー性皮膚炎ではない皮膚病にステロイド軟膏を長期連用しステロイドの影響による皮膚炎に発展してしまっている方が非常に多くみられます。

　この方の場合、ステロイド軟膏を上手にやめていただき、スキンケアを中心に補助的に漢方薬を併用し改善しました。

　＊余談ですが、食物アレルギーなどが原因でアトピー性皮膚炎が出る場合は体の中に入ったものでアレルギー症状が出ますので、手の届かない背中の中心にも湿疹や皮膚炎が出ることが多いです。

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薬剤師・国際中医専門員・

コスメコンシェルジュ・不妊カウンセラー・日本化粧品検定協会会員・不妊カウンセリング学会会員・・・岡部幸治