演歌・・・うすゆき草♪
| ニーオトンシン ２００６年１２月号 倉本健治 私の母の実家は、群馬県の館林です。関東平野のど真ん中で、見渡す限り畑と田んぼの風景です。 実家は純農家で田んぼと畑にビニールハウスでのキュウリ栽培が主で、現在は母の兄夫婦とその息子夫婦が営なんでおります。 私が小さい頃、古殿町から館林に行くのには、早朝から背中にリュックを背負い弁当に水筒を持参し、蒸気機関車で途中乗り換えを繰り返し到着は夕方・・・と言うハードな旅路でした。 館林に着くと、伯父さんが自転車にリヤカーを結んだもので迎えに来てくれ、およそ8km位の道のりを自宅まで乗せてくれました。 時が過ぎ、その後は一時、耕運機でのおで迎えもありました。今もその記憶は、懐かしい思い出となっています。 |  |
| 伯父さんの畑で採れる“白菜”は無農薬でとても美味しく、毎年白菜の時期になると頂戴し、私の母と家内が漬物をつけてくれます。自慢じゃやないですが“伯方の塩”で漬けた白菜漬けはかなりの美味しさなのです！！私は特にそれが、酸っぱくなったのが大好きです。 今年も「白菜が出来たよ！」の電話連絡が入り、母と行く事になりました。母はお陰さまで、83歳になりますが、全くボケも入らず元気そのものです。但し、本人は腰が曲がっていることを超ーーー気にしていて、どうやら、芸能人の森光子と比べているようです。そんな母は、まだまだ気持ちは若い気一杯なのです！！ |
| 母の実家は上記した様に、関東平野の中にあり、まっ平で、同じ様な門構えの家ばかり・・・いつ行っても私は方向音痴になってしまうのですが、流石、そこで育った母は今でもきちんと覚えているので、一緒に行くと助かります。 |
| 朝9:00に出発、片道約3時間の旅・・・車中ラジオだけでは母も退屈するだろうと考え、母の大好きな作曲家『弦 哲也』のCDをかけながらのドライブとなりました。 母は（福島テレビだと思いますが）月曜日の夜に放映される弦 哲也が審査委員長の【カラオケのどじまん】を観るのが楽しみな位、歌が大好きです。CDは、弦 哲也作曲の演歌を本人が歌っている物ですから、曲が車内に流れるとすぐ、母のハミングがはじまり「弦 哲也はいいね～」と喜んでおりました。 一曲目、実際は、川中美幸が歌っている『うすゆき草』でした。以前からこの歌は知っていた母ですが、今回改めて聞いたら「健治この歌改めて聞いたらいいね～」となり、母が「実は３０日に友達の誕生日会があり、食事会の後カラオケに行くんだ！！」と言うものですから、私が「何？カラオケで、うすゆき草歌いたいの？」と聞きますと「うん！歌い易いからいいなと思って！」といいますので「それじゃ何回もかけてやるから覚えたら？」と話したら「いいのがい！」と私を気にするものですから「いいよ。俺もこの曲好きだから」となり、車中うすゆき草の合唱となりました。約往復6時間の道中うすゆき草の曲は１０回位なり続けたと思います。 車中でいい年した親子が、大きな声で“うすゆき草”を歌っている姿を他人が見たら、異様な光景に不思議さと驚きを感じるでしょうネ・・・ ～♪おなじ歩幅でこれからも二人歩いていけたらいいね♪北風に吹かれて咲いている可憐な花だねうすゆき草は♪～ |
