バルーン・ステント置換手術の裏舞台!!!
ニーハオトンシン 2008年7/8月合併号 文:倉本健治 7月14・15・16日と3泊4日の予定で、心臓のバルーン(風船)ステント置換手術の為、入院しました。 先月のカテーテルの体験もあり、多少、気持ちに余裕はありました。 手術日は15日に決定・・・執刀医は循環器科の山本先生です。前回のカテーテルの検査入院も山本先生でして、この山元先生は、非常に操作も早く、とても信頼できる先生なのです。但し、前回の検査の時には1時 間待たされました。。。今回は、『岡部さん、明日の手術は午前中の3番目に予約を入れておきましたので、早く済みますよ!』との言葉に『よ~し!3番目か~』となりました。 |
そして、次の日手術の朝を迎えました。朝早く、妻も看病がてら来てくれました。私の手術の時間は、午前10時半です。テレビを見ながら、そのときを待っていると、10時半になっても看護師さんが呼びに来ません。すると間もなく、看護師さんが部屋に来て、『岡部さん、すみません。急患の方が3名ほど入ってしまったので、少しお待ち下さいね。』との事。妻が『もしかしたら、夕方4時ぐらいまで待たされるかもね~』の言葉に『馬鹿やろ~こっちは予約してあんだぞ~!』と、妻の言葉に聞く耳を持ちません。その間にも数台の救急車が入って来ます。 妻は、私を慰めるのに、『大丈夫。たぶん循環器の患者さんばっかりじゃないから・・・』と言うのですが、イラついている私には聞こえません。 |
そんな折、妻からのメールで私の状況を知った息子からメールが入りました。『お父さん、待たされてイラつくのはわかるけど、お父さんが待つことで、3,4人の患者さんが助かったかもしれないんだから、ガマンして下さい。』との内容でした。 そして、結局6時間待たされ手術台に乗ると、『岡部さん、待ったでしょう。すみません・・・今日みたいに少し気温が高くなると心筋梗塞で運ばれる急患の方が多くなるんですよ。昼食はとりましたか?』と、執刀医の山本先生に優しく聞かれ事により、あれほどイラついてた気持ちが心穏やかになり、いよいよ手術開始となりました。 |
手術を受けている私の心の中に弘法大師が現れ、“南無大使遍照金剛”と唱え、大宇宙の神々様に手術の無事終了を願っておりました。 話は前後しますが、手術を待たされているときにソファーでうたた寝をしている妻を見て、妻が『全てに対して“ありがとうございます”と言っていれば、大丈夫だから。』と言っていた言葉を思い出しました。 考えてみれば、妻は私の付き添いや私の母の看病などで疲れているのです。妻がもう少し寝ていられるように、『弘法大師、ご先祖様、神様・・・どうぞ妻がゆっくり寝ていられるように、もう少し待ち時間を延ばしてください。』とお願いしていました。 何でも“おかげさん”ですね・・・! |
手術後、廊下で会った看護師さんから、『岡部さん、すごく待たせちゃってごめんなさいね!!』と言われ、私も『本当に帰ろうかと思いましたよ~』と、笑いながら答えると、『でも、岡部さんが帰っちゃってたら、今度は岡部さんが急患で運ばれたりしてね!』と言われてしまいました。 まさしくその通りです!短気を起こして帰っていたら、私が心筋梗塞を起こして運ばれていたかもしれません。そんなこんなで、当初3泊4日の予定だった入院が、経過がいいからと、2泊3日で退院することが出来ました。 共立病院の山本先生、看護師の皆さん、本当にありがとうございました。 岡部 健治 |